研究職ってかなりブラックって聞いたことあるけど
やっぱり研究職ってつらいのかな
研究職に関して巷で聞く噂。
- 研究職はつらいの?
- 研究職などんな部分がつらいの?
- つらい時の解消法は?
- 研究職を辞めて転職したい人はどうしたらいい?
- 研究職にメリットはないの?
本記事ではこんな悩みを解決していきます。
- 研究職を目指している方
- 研究職がつらくて解消法を知りたい方
- 研究職を辞めて新たな道を探している方


新規テーマ案件から開発案件、ユーザーワークなど様々な仕事に携わり、研究職のつらいところ/いいところも経験してきました。
研究職として実体験をもとに皆さんの悩みを解決します。それではいきましょう。
**本記事では企業での研究職を中心に話を進めております。大学教員などのアカデミックな研究職にも共通する部分もあると思いますが、メインは企業研究職の内容となります。
研究職に本当につらいのか?
まず結論です。
研究職は成果が出るまで時間がかかる点や専門性の高さゆえに頼れる人/情報が少ないことが原因でつらいと感じる方もいます。
特に研究や実験があまり好きではない人/サイエンスに興味・関心がない人にとってはつらい職業と言えるかもしれません。。
その一方で、探求心のある人や実験が好きな人、自分でトライ&エラーをして検証できる人にとってはこの上なく最高の職種であるともいえます。
それでは研究職のつらい理由を具体的に解説していきます。
研究職がつらい理由
研究職がつらいと感じる場面は、次の4つです。
- 良い研究結果が出ない/成果が出るまで長い時間がかかる
- 周囲に助けてくれる人がいない/情報が少ない
- 納期に追われることもある
- たくさんの制約の中で研究を進めないといけない
それでは1つずつ見てきましょう。
良い研究結果が出ない/成果が出るまで長い時間がかかる
大学の研究とは異なり、企業の研究では研究の良い/悪いが明確に定まっています。
その理由は「ユーザーから要求性能」があらかじめ決まっているからです。要求性能とは言葉の通り、製品に求められる性能のことです。例えば、
ざっくりですが、こんなイメージです。
試作品が要求性能を上回れば良い研究結果と判断され、下回れば悪い研究結果となります。大学での研究は新しい科学的な知見が得られればそれが成果になり、学会発表、論文投稿へとつながります。
一方で企業の研究の場合は、仮の新しい科学的な知見が得られてもそれが要求性能を満たすことにつながるとは限りません。科学的な知見は重要視されず、お客様の要求を満たす開発品を作ることが最重要となります。



自分の思い通りに進んでくれないのが研究。1ヶ月、3ヶ月、半年、1年、3年と続けてもユーザーの評価を満たすいい結果が得られないことも多々あります。
「いくら実験してもいい結果が出ない」
「自分がこれまでやってきた研究はなんだったのか?」
ふとした瞬間にこのような疑問をいだいてしまい「つらい」と感じる方も多くいるでしょう。
周囲に助けてくれる人がいない/情報がない
研究職がつらいと感じる理由2つめは周りに助けてくれる人がいない/情報が少ないからです。企業の研究開発で取り扱う多くの案件はマニアックで専門性です。
頼りになるのはそのテーマを先行研究をしていた人くらい。研究が行き詰った時に上司や同僚に聞いても中々解決することは難しいです。また、狭くて深い世界なのでネットで調べてもヒントすら得られないことがほとんどです。



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研究職は専門性の高いことがメリットになることも多々ありますが、頼れる人/情報が少ないというのは研究職のつらい部分でもあります。
納期に追われることもある


「研究は明確な納期がない」 「自分の裁量で自由に進められる」
これらは研究職ならではの大きな魅力ですが、時には研究職も納期/締め切りに追われることがあります。
○○日までのユーザーにサンプルを提出しないといけない
製造部門でトラブルが発生し、研究部門が早急に原因を解明しないといけない
特許件数のノルマが未達だから今期中に新規出願しないといけない
一例ですが、上記のように研究でも納期に追われることは多々あります。
そして研究の場合、「マンパワーで頑張っても解決しない」という点が1番難しいところです。毎日5時間残業して闇雲に実験を進めても、仕事が前に進むとは限りません。
あくまで、そこで起きている科学的な現象を解明していかない限り、研究を進めることはできないのです。自然科学現象を取り扱う以上、どうしても結果が出るまでに時間がかかるにもかかわらず、短い納期中で研究を進めなければならない時はやはり「つらい」と感じる方も多いかもしれません。
たくさんの制約の中で研究を進めないといけない
アカデミアの研究職とは違い、企業での研究は様々な制約を受けます。
- 他社の特許を侵害していないか
- 国内法規/海外の法規の問題ないか
- 利益が出る設計になっているか
- 商流は問題ないか
企業での研究開発は研究以外の複数の要因を加味して進めていかなければなりません。アカデミアの研究とは異なり、企業の研究開発は会社の利益を上げることが目的となります。
そのためやる前から利益にならないとわかっているものは、そのそも研究開発の候補から外れてしまいます。これは企業の研究職ならではつらい部分です。
研究職がつらい時の解消法
ここからは研究職がつらいと感じる時の解消法を3つ紹介します。
- 資格取得や副業などで研究以外のモチベーションを作る
- 研究テーマを変えてもらう/部署異動する
- 研究以外の道に転職する
資格取得/副業など研究以外のモチベーションを作る


1つ目の解消法は研究以外にモチベーションを作ることです。おすすめは資格取得/副業です。
資格取得で王道なのはTOEIC/簿記/危険物当たりです。資格の勉強は普段は身に付かない知識を得られることや、合格に向けて勉強するのは案外楽しいものです。そして何より点数が上がった時、合格した時の達成感は大きいです。
私も100時間弱勉強して簿記2級を取得した時はとてもうれしかったです。
資格取得や副業は、研究を上手く進めるための本質的な解決方法ではありません。しかし、研究が上手くいかない時も、前向きに人生を生きていくため研究以外のモチベーションを作っておくことが大切です。
研究以外でモチベーションが上がることがあれば、自ずと研究のモチベーションも上がってくるものです。興味のあるものからぜひチャレンジしてみてください。



研究職におすすめの資格は以下の記事を参考にしてみてください。


研究テーマを変えてもらう/研究部署を変える
研究は正直運に左右されることもあります。相手は自然科学の法則、研究テーマが上手く進むかどうかは自分の実力だけではどうしようもないこともあります。
いくらやっても研究が上手く行かない時は、上司や管理職に相談してテーマを変えてもらったり、別の研究部署への異動を考えてみても良いでしょう。
「テーマが変わっただけで研究が上手くいって楽しくなった」
研究の世界ではこんな話もよくあります。
「今のテーマはもうしんどい、でも研究職は続けたい」、このように感じる方は、研究テーマ変更を検討してみましょう。
部署移動/転職して研究以外の道に進む
「どうしても自分に研究は向いていない」「研究が性に合わない」「もう研究はやりたくない」
実際に研究職として働いた上で、研究に対してのネガティブな気持ちが大きくなったのであれば、別の職種へキャリアチェンジを検討してみましょう。
研究職は論理的思考が身に付いていることや数字に強いことから、他の職種に転職・異動することも十分可能です。私の同僚でも研究から同部署の製品を販売する営業部門へ異動した方もいます。
その他にも次のような異職種への転職も可能です。
- 知財・特許事務所
- コンサルティングファーム
- 技術営業
- 公務員
ただ、上記のような異職種への転職を視野に入れているのであれば、20代後半から遅くとも30代前半までに転職することをお勧めします。
研究職歴が長いと専門性が増して異職種への転職は難しくなる傾向があります。最終的に転職するかどうかは別として早めに転職活動を始めることをおすすめします。
異職種への転職であれば、おすすめのエージェントは取扱求人の多いリクルートエージェント/DODA、そして若手向けサポートが充実しているマイナビエージェントです。
リクルートエージェント | DODA | マイナビエージェント | |
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特徴 | 求人数No.1 業界最大手 | 求人数多数 地方転職も強い | 若手向けサポートが 充実 |
サポート期間 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 明記なし |
公式サイト | 公式サイト | 公式サイト |
私も転職活動をした際にお世話になりましたが、いずれのエージェントも職務経歴書の添削から面談まで丁寧にサポートしてくれます。研究以外の道への転職を模索している方は、早めに動き始めましょう。
研究職にメリットはないのか?
ここまで、研究職のつらい部分を書いてきましたが研究職にはメリットもたくさんあります。例えば、以下のようなものはメリットとして挙げられるでしょう。
- 業務時間/業務内容をある程度自由に決められる
- 会社のお金を使って自分のやりたい研究/事業にチャレンジできる
- 専門職であり、手に職がつく
- 社会/幅広い環境・人に貢献できる
ここで挙げた以外にもたくさんのメリットがあります。研究職のメリットは別の記事で詳しく解説しますので、そちらが完成するまで少々お待ちください。
まとめ
本記事では研究職はつらいのか?といった内容について、つらい理由やその解消法について書いてきました。研究職はつらい部分もありますが、研究/実験が好きな方にとっては魅力的は職業だと思います。
今研究職でつらいと感じている方は、どこにそのつらさがあるのかを理解して、つらさを解消していきましょう。